さて、シギチを見ながら春国岱で花探し。
目的の花その一は、ミヤコドリを見ていたらあっさり見つかりました。
背丈の低い草地に点在する白い花…

エゾハコベ。
日本では北海道東部の塩湿地に自生する、大型のナデシコ。
ナデシコは小さくて地味な花という印象が強いですが、径1cmを越える大型の花ははっとする美しさを持っています。

二深裂する花弁がウサギの耳のよう。
白くて地味なナデシコですが、この整った、主張しない美しさには確かに撫子という名が相応しいのでしょう。

同じく塩湿地に多いエゾツルキンバイと。
道東ならではの光景です。
今年はレアなナデシコをたくさん見るのが目標。まずは一種目です。
そしてここでの主役はこちら。

チシマウスバスミレ。
北海道では道東の低地の湿地、本州でも東北の湿原に局所的に分布し、絶滅危惧種に指定されているスミレです。
山地樹林下に生えるウスバスミレによく似ていますが、

葉に毛が生えること、

根茎で増え、群生すること、

花柱の先が大きくふくらむことなどが見分けるポイント。
また、この花のように側弁に毛がある個体もあり、これも特徴です。
…と図鑑には書いていましたが、とりあえず見たイメージが全然違います。
ウスバスミレは整った花が多く、上弁が細く花柱が見えない咲き方をする傾向があるように思います。
対してチシマウスバはややふにゃっとした印象。上弁は円く、花柱がよく見えます。
両者とも一箇所でしか見ていないのでなんとも言えませんが、ネットで見る写真も同じような印象を受けます。
ウスバスミレの変種説があるチシマウスバですが、私の目には別種に見えました。
そして春国岱ではウスバスミレの記録もあるようですが、私が見たものはすべてチシマウスバだったように思います。
そもそも道東とは言え亜高山のスミレが標高0mに生えるでしょうか…?ちょっと疑問でした。

ちなみに生えている場所は木道が敷かれたアカエゾマツ林の林床。
湿り気の多い、というかほぼ高層湿原様のコケマットの上です。
個体数はかなり多いですが、写真を撮れる良い株は非常に少なく、苦労しました。

道東の湿原でひっそりと花をつけるチシマウスバスミレ。
またもや貴重なスミレを見ることができ、満足して釧路の宿泊地へ向かいました。
次の日は大雨。でも一応回ってきましたよ。
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